煩悩について
私の89歳になる父が掛かり付けの病院に行ったときに付き添っていたのですが、
主治医の先生から、
「お父さんはまだまだ煩悩を持っていらっしゃるから、いろいろ悩んだり、考えたり
苦しんだりするんだろうね。もう歳も歳だから、ある意味諦めて子ども達に任せて、
ゆっくりしたらいいのにね。」
と話をされたのを聴いていました。
私は宗教家ではありません。ただ、祖父はお寺の住職だったので、父が跡を継いで
いたらお坊さんだったのかもですが、信仰心というのは人並みに持ち合わせているつもりです。
気になったのは「煩悩」というところです。
煩悩は人を苦しめる心のこと。人の内側にあるものです。
大晦日に除夜の鐘を108回つくのは、煩悩の数が108個あるから。それを消し去るために
108回つくというようなことを聞いたことがあるくらいでした。
煩悩って何?108個も持っているもの?と思い、さっそくネット検索したものです(笑)
あっちこっちに記載されているので、引用元はあえて記載しませんが、同じことを書いてあるので。
煩悩には4つの説があるとか・・。
そういう場合は4つあると知ってて、自分に一番納得のいく説を深読みするのが私流。
六根(人間の五感や心のこと):耳・鼻・舌・身・意・眼
この六根の働きにより生み出される六塵から様々な感情が起こる:好・悪・平
ここでは好=快感、悪=不快、平=どちらでもないというあり方
さらにそれぞれがきれい、きたないという:浄・染
そして三世:過去・現在・未来
6×3×2×3=108ですね。
さらに煩悩は三毒から生まれるとされています。
三毒とは貪欲(欲張った気持ち)・瞋恚(激しい怒り)・愚痴(真理を知らず、愚かな状態)の3つの心のこと。
では煩悩は悪者で捨てるべきものなのか。
煩悩は悪という考えをなくすことです。欲があるから成長できる、頑張れるという原動力になるということは広く知られています。
問題は煩悩にまみれている状態、煩悩に飲まれ込んでいるいる状態になることです。
仏教では「過ぎたるは、身を亡ぼす」ことを教えようとしています。心理学でも似たようなことありますが・・。
全てはバランスの上に成り立っていて、自分が持っている煩悩を知っていて、強すぎる感情や執着抑えて、或いは消し去るなどの制御できてこそ、苦しみから解放されることができると思います。
皆さんは自分の煩悩からくる感情や執着心を制御できていますか?
さて、高齢の父の場合はどう「煩悩」を処理するのか、見守っていきたいと思います。
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