「目的」と「目標」について考える
今回は「目的」と「目標」について。
私たちは日々の生活の中で、「~したい」とか「~するべき」といった思いを抱いています。
新しいスキルを学びたい、プロジェクトを成功させたい、健康的な生活を送りたい...。
しかし、それらの思いが「目的」と「目標」として明確になっていないと、行動が続かず、
途中で挫折してしまうことがあります。
「目的」と「目標」は混同されがちですが、これらはまったく異なるものです。
普段、「目的」と「目標」について違いは?って聞かれて、即座に答えがでますか?
それぞれの持つ意味と役割を理解することで、日々の行動がより意味のある、
充実したものに変わっていくと思いますので少し述べてみたいと思います。。
1.目的(Purpose):なぜそれをするのか?
目的とは、自分の行動の「理由」であり、「最終的なゴール」です。
これは定量的ではなく、定性的なもので、自分の価値観や理念に基づいています。
たとえば、「人々の生活をより豊かにする」や「社会に貢献する」といった、
抽象的で大きなビジョンが目的になり得ます。
ビジネスの世界では「社会の課題を解決する」などがこれにあたります。
「目的は羅針盤」のようなものです。進むべき方向を示し、困難に直面したときでも、
立ち返るべき原点となります。
2.目標(Goal):目的を達成するための具体的なステップ
一方で目標とは、目的を達成するための「具体的なステップ」です。
これはSMARTの原則(Specific, Measurable, Achievable, Relevant, Time-bound)で
設定することが推奨されます。
・Specific(具体的): 何を達成するのかを明確にする。
・Measurable(測定可能): 達成度を数字で測れるようにする。
・Achievable(達成可能): 現実的に達成できる水準にする。
・Relevant(関連性): 目的と直接関係しているか。
・Time-bound(期限): いつまでに達成するのか期限を設ける。
少しわかりにくいので例をあげます。
目的が「健康的な生活を送る」だとします。
この目的を達成するための目標は、SMARTの原則に従って、以下のように設定できます。
・目標1:毎週3回、30分のジョギングを1年間継続する。
・目標2:毎日2リットルの水を飲むことを3ヶ月間続ける。
・目標3:平日は毎日、夜12時までに就寝する。
・目的4:標準体重より5kg多いので、半年後に5kg減を達成する。
このように、目標は具体的で、達成状況が確認できるものである必要があります。
3.目的と目標を繋げる
目的と目標は、車の両輪のようなものです。
目的が「行きたい場所」を指し示す羅針盤だとすれば、
目標は「そこへ行くための具体的な道筋」です。
目的だけでは漠然としすぎていて行動に移せませんし、
目標だけでは何のために頑張っているのかを見失いがちです。
目的が明確であるほど、目標設定はスムーズになり、モチベーションを
維持しやすくなります。そして、小さな目標を一つひとつクリアしていくことで、
最終的に大きな目的を達成することができます。
4.まとめ
目的:なぜやるのか?(羅針盤)
目標:目的を達成するために具体的に何をやるのか?(道筋)
日々の行動を始める前に、まずは「自分は何のためにこれをやるのだろう?」と
目的に立ち返ってみましょう。そして、その目的を達成するために、
今日、明日、今週...と、具体的な目標を立ててみてください。
そうすることで、一つひとつの行動が点ではなく、線で繋がっていき、
自分の人生をより豊かなものにしてくれるはずです。
今の自分にとって「目的」は何ですか?
その目的を達成するための「目標」を、今、一つ決めてみませんか?



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